南アルプス市の会社様にて
小集団活動のチーム別コンサルティング2Daysでした。
チーム別コンサルティングは
私の大好きな仕事のひとつです。
なぜならば、
職場の困りごとからスタートし、その解決が会社の利益拡大にもつながるストーリーを
チームと対話して見つけることは
知的関心と大きなお役立ちにつながる素晴らしい場だからです。
今回は、テーマの選定と現状把握に関するコンサルティングを行いました。
テーマしだいで
素晴らしい活動になったり、みすぼらしい活動になったり
活動の価値を左右するため、もっとも大切なステップです。
チームごとのコンサルティングでは、
作業から離れられない方々も多いため、
各チームからリーダー、サブリーダー、
そして管理職のアドバイザーが参加されて行います。
本来は30分ほど欲しいところを20分というタイトな時間で、
各チームの現状と課題についての確認とアドバイスを行いました。
テーマを考える際に、やりたいことが手段となり、
目的がぼやけることがあります。
そこで、現状の困りごとをお聴きしながら、それを減らしていくことで、
結果を改善し、会社の目的を達成するテーマにします。
いくつかのテーマ例を紹介します。
・薬液使用量の削減
・メンテナンス時間の低減
・装置パーツ破損の低減
・材料数量差異の低減
・排水処理における薬品投入量の見直し
・製造前のトライ回数の削減
・Lot切り替え作業の効率向上
・外観検査時間の短縮
・評価NGと作業時間の低減
など
テーマを眺めているとわくわくしてきますね。
これらのテーマ解決を
どのように進めていけば良いのでしょうか?
はい。まず現状把握からです。
現状把握は、一見面倒くさいと感じるかもしれませんが、これが実は問題解決の秘訣です。
しっかりと現状を理解することで、
目的地に直行する最短ルートを見つけ、効率よく最大の成果を手に入れることができます。
これが、問題解決ステップの素晴らしいポイントです。
つまり、
少々の手間を惜しまずに最初に投資することが、結果的には時間と労力の大節約につながるんです。
まさに「急がば回れ」の現代版ですね!
たとえば、
「評価NGと作業時間の低減」をテーマの場合を
考えてみましょう。
現状把握のために、評価NGを層別し、
会社のデータがない項目については、
以下の観点から調査用チェックシートを考案しNGの状況を調べます。
・全装置
・メンテ内容
・装置
・人
・製品別
・作業時間
など
現状を数値で把握することで
ターゲットが見えてきます。
具体的で大きなターゲットが明確になれば、その問題項目に絞って要因分析を行い、
対策を立案していくことで
確かで大きな効果につながることができるのです。
チーム別コンサルティングにおけるもうひとつの側面は、チーム活動運営とメンバーの巻き込み方です。
毎日が多忙で時間がつくれない、時々「困ったさん」が出現する、管理職のサポートが足りないことも。
メンバーの職種がいろいろでまとまらない、シニアのやる気を保ちつつ、若手の育成も行わなければならないなど課題が山積しています。
そんな状況の中で、チーム個別に状況把握とアドバイスができるのが、コンサルティングの大きなメリット。
それぞれの問題に合わせて状況を把握し、的確なアドバイスを行うことで、チームはよりスムーズに機能し始めます。
コンサルティングの時間が終わる頃には、みんなの顔に笑顔が戻っています。やっぱり、笑顔がある職場が一番ですよね。
今回のコンサルティングを経て、
20チームがどのような成果を挙げるのか、
その成果を目にするのが非常に楽しみです。
どのチームも、おそらくは「QCの魔法使い」たちによる素晴らしい変身劇を見せてくれることでしょう。
※後日談
10月の発表会では、多くのチームが目標をクリアし、未達チームも高い目標設定の中で大きな成果を残しました。
成功の要因は、QCツールの効果的な活用に加え、現状把握からターゲットを絞り込むプロセスが的確だったこと、そして対策立案で多くの選択肢を出し、活発にトライ&エラーを繰り返した点にあります。
また、初期の研修でリーダーの方々に次のマインドを共有したことも大きかったと思います。
「失敗は『うまくいかない方法を見つけただけ』であり、成功への通過点である」
「3度失敗しても諦めなければ、その道の指導者になれる」
これらの考え方が、積極的な挑戦を支えたと思います。
小集団活動が昭和から続くやり方そのままで
現実には上手くいっていない会社も多くあります。
以下ページもご覧ください。