5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)とは何か

5Sとは

整理・整頓・清掃・清潔・躾

の頭の文字をとったもの

5S活動に長く取り組まれている会社さんの人でも
5Sの意味を意外と知らないことがあります。

整理って何ですか?
「きれいに整えること」

う~ん。ちょっと違う。

5Sの意味は、国語辞典で紹介されている意味とは「まったく異なる」「マネジメントの専門用語」のようなものです。

以下にご紹介する5Sの意味を知っているだけで
「この人良くわかっているな」 「勉強しているな」 「きちっと教育受けているな」と思われます。

まず「整理」です

整理とは
必要なものと必要でないものとを分けて、必要でないものを捨てること」です。

整理の対象は物理的な物に限りません。

たとえば、スペース、仕事、情報などいろいろ応用できます。

昔に民主党がやっていた「事業仕分け」は、
「必要な事業と必要でない事業を分けて、必要でない事業を捨てること」でした。
事業の「整理」ですね。

私たちコンサルタントの教祖みたいな人で、経営学の大家と呼ばれているPFドラッカー曰く
「マネジメントの本質は『捨てること』である」
そのぐらい大切なことに絞り込むことが、成果を出す要点ということでしょう。

「整理」をしますと必要なものだけが残ります。

そこで、「整頓」をします。

【整理の事例】

「整頓」とは

必要なものをだけを誰もがわかるように置き場を決めて表示すること」です。

置き場を決めても守られない。
自分でも決めたことを忘れてしまいますので、他の人はなおわからない。

そこで「表示」が必要なのです。

「表示」までしないと「整頓」と言えません。
また 「表示」していても 「誰もがわかる」でないと 「整頓」とは言えませんね。

また、整理、整頓の順番も大事です。
まず整理、そして整頓の順番が良い。

どうしてでしょうか?
いきなり整頓すると、必要でないものまでも 「置き場を決めて表示」しないといけない。
これはムダですよね。

【整頓の事例】

次に「清掃」です

「清掃」は国語辞典で引くような意味と同じです。

清掃とは
身の回りのものや職場の中をきれいに掃除すること」です。

これ以上に意味を持たせる場合もあります。

どんな意味でしょうか?

何も考えず漠然と清掃していても儲かりません。

書き出すと長くなりますので
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「整理」「整頓」「清掃」までの3Sの意味は、ほとんどの会社では変わりません。

残り「清潔」「躾」の意味は会社、職場や仕事によって変わってきます。

【清掃の事例】

「清潔」の意味は多くあります

食品、医薬品や医療品などでは一見きれいでも、細菌やバイ菌などがいたのでは許されない。

そこで、まさに清潔そのものの意味で
職場を衛生的に保つこと」と考えます。

しかしながら、そこまで衛生性を求めない職場では
「人格や品行が良く、いさぎよいこと」
「いつ誰が見ても、誰が使っても不快感を与えぬようにきれいに保つこと」
などの定義があり得ます。

すなわち「人の行動」や「人へのストレス軽減」などの意味を持たせることもあります。

しかしながら、私が良く使っている定義はシンプルに
3Sを維持すること」です。

【清潔の事例】

最後に「躾」です

躾とは

4Sを習慣づけ維持し、更により良い方法を探究すること」です。

躾のポイントは5Sを習慣にし、無意識にできる状態にすることです。
これにより、4Sが組織内で自然に浸透し、環境が整えられます。

躾を習慣にする方法には、5Sタイムが有効です。
5Sタイムは毎日同じ時間に清掃と5Sを行います。
毎日同じ時間に皆で行うことは習慣になりやすいです。

また、5Sカイゼン活動は、5Sタイムだけでは足りない継続的改善活動で、
職場でのミーティングを通じて改善アイデアを出し合います。
これにより、物理的な整備だけでなく、業務に関する改善も行います。

以上、5Sの意味をご紹介しました。

5Sの意味は、これが正しいといった絶対的なものではありません。
会社ごとに異なりますし、同じ会社でも、
製造の5S、営業の5S、開発の5Sや
事務職場の5Sなど
意味が異なる場合もあると思います。

つまり、それぞれの仕事に合わせて、
また、目的やレベルに応じて定義づけしていただけたらと思います。

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