今日は、ベナン、カメルーン,コートジボワール、ガーナ、マダカスカル、マラヴィ、ルワンダ、南アフリカ共和国、タンザニア のコンサルタントやビジネスマンの皆様のアクションプラン発表会に参加しました。
この発表会は、アフリカ各国から来日されたコンサルタントやビジネスマンの皆様が、日本のカイゼンを1ヶ月間学ぶコースの集大成として開催されるものです。
私は講師チームの一員として、このコースでQCサークルの科目を担当させていただきました。
皆様の発表を拝見し、コースで学んだ内容が見事に活かされていることに感銘を受けました。
使用された改善ツールとして、継続的な改善を目指すKAIZEN(カイゼン)、小グループで自主的に改善活動を行うQCサークル、現場の整理整頓を徹底する5S、ジャストインタイムと自働化を柱とするTPS(トヨタ生産方式)、そして「問題がない」と考える姿勢そのものが最大の問題であるという意識を持つ問題解決技術などが、見事に取り入れられていました。
アクションプランの一例を「抽象化して」ご紹介します。
たとえばある国の消費者保護組織の事例においては、
特定の時期に一定の流通商品が期限切れの状態で市場に残る割合が高いことにあります。
この問題が与える影響は、消費者の健康リスクや不要なコストの発生、さらに事業運営に対する信頼性の低下です。
この状況に対し、改善の目標を設定し、具体的な行動を通じて解決を目指します。
解決へのアプローチとして、現状と理想の状態の差を問題として捉え、その差を埋める方法を明らかにする。
この際、単に目の前の困りごとに注目するのではなく、理想の姿を正確に捉え、そこに到達するための目的を設定する。
そして、問題の層別や優先順位付けを通じ、効果的な改善策を導く。
根本的な原因としては、資源や体制の不足、連携や情報の欠如、さらには関係者への啓発が不十分であることが挙げられました。
これらに対して、問題を広く周知し、迅速に報告できる仕組みを整備し、必要な資源を確保するとともに、関係者の連携を強化する対処法を想定されました。
ただし、これらはあくまでも想定されたプランであり、実際には国に戻って現地・現物で状況を確認し、チームで検証を行いたいというお話もありました。
皆様には、このコースで培ったスピリットをぜひアフリカ各国に広めていただき、より良い変化をもたらすことを心から期待しています。
カイゼン、QCや問題解決アプローチについては以下をご覧ください。
◆「進化した」 小集団活動(QCサークル)のポイント