ISO9001の是正/予防処置を活用する
今回は是正/予防処置について考えてみます。
まず、是正/予防処置とは何か?
是正処置とは、
起きてしまったトラブルや事故を
再発させないようにする処置。
そして、
予防処置とは、
あらかじめ起こらないように
予防する処置。
これらのしくみが
正常に機能すると、
会社で、トラブルや事故がどんどん減っていきます。
すると時間が余分にできて
その時間を価値ある仕事に
使えます。
事例を一つ紹介します。
ある電気工事会社さんの例です。
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「新しく設置した空調機器がうまく働かない」
という
顧客の苦情がありました。
調べてみると空調機器に問題はなくて
「顧客の操作に関する知識不足」
でした。
そこで、担当が顧客に出向いて
操作方法をしっかり教えて、
一件落着。
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これが普通だと思います。
しかしながら、
これでは、おそらく、
また別の物件で
似たようなトラブルが
起こってもしかたがないのでは?
と思います。
そこで、
是正/予防処置を行います。
是正/予防処置は
以下のステップで行います。
ステップ1 トラブルや事故の原因を調べる
ステップ2 原因を取り去る処置を行う
ステップ3 対策が実施されて、効果があることを確認する
先ほどの例を
是正/予防処置を使って考えてみましょう。
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ステップ1 トラブルや事故の原因を調べる
原因は、
「顧客が空調操作に関する知識が不足しているから?」
顧客のせいにしている限りは、
自分たちが進化できません。
自分たちでコントロールできることに
原因を帰着させます。
「なぜ、顧客が空調操作に対する知識不足なのか?」
を考えます。
すると、
「担当が顧客に操作方法を良く説明していないから」
という原因がわかります。
実のところ、これでは、
まだ、原因が不足です。
原因を人に求めてはダメなのです。
是正/予防処置は人を責めるツールではありません。
組織的に進化するためのツールです。
そこで、もう一つなぜを繰り返します。
「なぜ、担当が顧客に操作方法を良く説明していないのか?」
すると、
「空調設置後の説明手順が明確に決まっていない」
という真の原因が導かれます。
なぜ?を繰り返して
原因を特定する時のポイントは以下をご覧ください。
↓ ↓ ↓
http://www.kconsulting.jp/leteer/5why_point100320.pdf
ステップ2 原因を取り去る処置を行う
原因が特定されたら
対策は簡単ですね。
原因を裏返しに書き換えれば良いのです。
「空調設置後の説明手順を明確に決めて全員に教育する」
これでオーケーです。
ステップ3 対策が実施されて、効果があることを確認する
せっかく決めても
放っておかれることが多いです。
ある調査によると
「決めたことの90%は実行されない」
そうです。
そこで、
実施の確認をします。
すなわち、
「同手順が明確に決められて『文書化されて』
全員に認識されていること」
を確認します。
「文書化」は必要です。
「文書化」することで
明確になります。
明確にならないと人は行動できません。
そして、
文書化することで
人に伝えることができて
組織で共有することができます。
まだあります。
文書化することで
組織に残るものになって
それをベースに更に進化させることが
できます。
「標準の無いところ改善はない」
って言いますね。
さて、もう一つの確認があります。
何でしょうか?
「効果の確認」です。
「効果の確認」とは
再発防止の確認です。
すなわち、
「同様の苦情が対策以降、発生していないこと」
を確認します。
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以上、是正/予防処置の事例をご紹介しました。
是正/予防処置のしくみを使うことにより、
仕事に関する大切なポイントが明確に決まり、
ミスやトラブルが減ってくるのが
わかると思います。
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