脱トヨタ生産方式(その1)
「トヨタ生産方式」
について私の考え方をご紹介します。
私と
トヨタ生産方式との出会いは
今から14年前
(社)中部産業連盟に入職したときでした。
それ以前は
(株)河合楽器製作所におりまして
2年半くらい
コストダウンばかりやっていたことがありました。
その時分のコストダウンの考え方は
・ロットをまとめれば安くなる
・設計で70%コストが決まってしまう
でした。
皆様は、
この2つは正しいと思いますか?
ある面では正しく
また、別の面からは間違っています。
確かに
すべて売れる、または使うならば
ロットをまとめた方が安くなります。
しかし安くなるからと、まとめて
仕入れた部品や材料が余ってしまうこと多くありました。
そして、ついでだからと
受注以上に多く造っておいた製品が
売れずデッドストックになることも
たいへん多くありました。
また、製品を1個だけつくるのでしたら
設計でコストがほとんど決まりますが
10個、100個、1000個など多く造ると
その造り方でコストは大きく変わってきます。
トヨタ生産方式の考え方は
・小ロットでも効率良くできる仕事のしかたの追究
・造り方でコストが変わる
です。
いわゆる
ジャスト・イン・タイムが
もっともムダの少ない仕事のしかたで
これをしようとするとうまくいかないので
そこをカイゼンする。
究極のジャスト・イン・タイムをめざして
カイゼンを続けることが
トヨタ生産方式の考え方です。
この考え方は
私の従来の考え方とまったく逆でして
本当に驚きでした。
目からうろこが落ちるような新鮮な衝撃でした。
その後、トヨタ生産方式の
おもしろさや奥の深さに、はまっていきました。
いろんな先輩について勉強させてもらいました。
ずっと私の関心は
トヨタ生産方式のすぐれたしくみや手法にありました。
ところが
理論的にはうまくできても
実際には、
まったく、うまくいかないことも多くありました。
先輩も会社によって、
まったく異なるアプローチをとることもあったり
教えてもらおうとしても
「半年たてばわかるよ」とか
「それは自分で考えてみなよ」とか
ヒントしかくれないことも多い。
また、詳しく教えてくれても
理解できずに
混乱の日々が続きました。
それが
やっと体系立ててわかったのは
2004年に
(社)中部産業連盟を退職して
1年後に、
コンサルソーシング(株)に誘われ
トヨタ生産方式のコンサルティングを
集中的にやったときでした。
この会社での仕事を通じた学びと気づきは
語りつくせないほどにありますが、
今回は一つだけご紹介します。
それは何かと申しますと
「現場参加の小集団活動の無いトヨタ生産方式は続かない」
です。
プロジェクト主体で
一気に変えることも可能なのですが
リバウンドが来ます。
一見先進職場に変わったようで
こっそり現場の方に聴くと
これはプロジェクトが
「勝手にやったこと」
で守る気はないとか
すごい本音を聴かされたこともあります。
これはISOでも同じでして
いくらカッコ良いマネジメントを
導入しても
現場が置いてきぼりだったり、人と組織が育っていないと
続かないし
元に戻ってしまうことすらあります。
現場参加型で人と組織を育てるには
どうしたら良いでしょうか?
トヨタ流でいくと
小集団活動を通じて
現場の人と組織を育てています。
ということで
小集団活動の公開研修をやります。
詳しくは以下をごらんください。
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「不況下における」小集団活動の進め方」
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